アレルギー科

当クリニックでは、専門的な検査と治療を行い、アレルギーの原因を明らかにします。また、専門資格を持つ看護師(PAE※)を中心に日常生活での対策や指導を行い、患者様の生活の質向上をサポートします。
※アレルギーエデュケーター(PAE)とは、日本小児臨床アレルギー学会認定の資格を持つ専門看護師です。

気管支喘息

気管支喘息

気管支喘息は、咳が止まらなくなったり、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音を立てて息がしづらくなる病気です。空気の通り道である「気管支」に炎症が起きて狭くなり、空気が通りにくくなるために症状が出ます。発作が起きると息苦しくなり、生活に支障が出ることもあります。

喘息は、ダニやホコリ、カビ、ペットの毛、運動、寒さなど、さまざまなものがきっかけで症状が悪化します。また、体質や家族に喘息の人がいるかどうかも関係していることがあります。

適切な治療を受け、原因に対処する工夫をすることで、症状を軽くしたり、発作を予防することができます。

院長

当クリニックでは客観的に喘息のコントロール状況を調べ、患者さん一人ひとりに合った治療法を一緒に考え、安心して生活できるようにお手伝いします。

副院長

内科でも、気管支喘息・COPD(慢性閉塞性肺疾患)
の診察をいたします。

専門的検査

肺機能検査(フローボリューム):息を吸ったり吐いたりして、肺の大きさや気管支の細さなど、息の出しやすさを調べる検査
呼気中一酸化窒素濃度測定(FeNO):息の中に含まれる一酸化窒素の量を測り、気管支に炎症があるかを調べる
アレルギー原因物質の特定(血液検査・皮膚テスト)
喘息日誌・ピークフロー測定

専門的ケア

  • 吸入薬や内服薬による症状コントロール
  • 適切な吸入器の使い方指導
  • 発作時の緊急対応プランの提供

※重症な喘息に関しては、生物学的治療を行える専門機関にご紹介します。

こんな症状の方は受診をおすすめします

  • 咳や息切れが続く
  • 運動後や夜間に息苦しさを感じる
  • 過去に喘息と診断されたが症状が悪化している
  • 喘息の予防に薬を使っているが、いつまで治療すればいいか不安

食物アレルギー

食物アレルギー

食物アレルギーは、特定の食品を摂取した際に、じんましん、腹痛、呼吸困難などのアレルギー反応を引き起こす病気です。重症の場合はアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。

院長

当クリニックでは、何が原因になるか、検査をおこない、正確な診断と原因食物の適切な除去指導を行います。
また、管理栄養士による具体的な除去食指導により、栄養のバランスを考えたアドバイスを行います。

専門的検査

血液検査(特異的IgE抗体検査)
食物経口負荷試験(食物経口負荷試験の手引き2020

専門的ケア

  • 原因食物の特定除去指導
  • 管理栄養士による、栄養バランスを考慮した代替食品のアドバイス
  • アナフィラキシー予防のためのエピペン指導

こんな症状の方は受診をおすすめします

  • 特定の食品を食べた後にじんましんや腹痛や咳が出る
  • 以前にアナフィラキシーの経験がある
  • 離乳食卵黄、卵白を食べた後、しばらくしてからの嘔吐を繰り返す
  • 食物アレルギーが疑われるが原因がわからない

アトピー性皮膚炎・湿疹

アトピー性皮膚炎イメージ

アトピー性皮膚炎は、痒みのある湿疹が、良くなったり、悪くなったりを繰り返す病気です(乳児2ヶ月以上、年長児6ヶ月以上)。食べ物やダニ、ホコリなどのアレルギーが原因になることもあります。

この病気は、皮膚のバリア機能が弱くなることで、外からの刺激を防ぎにくくなり、湿疹ができやすくなります。また、細菌やウイルスが感染すると、湿疹がさらに悪くなることもあります。

院長

当クリニックでの治療は、①スキンケア ②薬物療法 ③悪化因子の除去が基本になります。

専門的検査

アレルゲン特定検査(血液検査・皮膚テスト)

専門的ケア

  • スキンケアの指導(保湿剤の使い方)
  • 外用薬(ステロイド薬・非ステロイド薬、免疫抑制外用薬)の処方
  • 原因除去のための、生活環境の改善アドバイス

2018年からアトピー性皮膚炎の治療は生物学的製剤の治療が行えるようになり、大きく変化しています。必要な方は専門機関にご紹介しますので、ご相談ください。

こんな症状の方は受診をおすすめします

  • 強いかゆみと湿疹が続く
  • 市販の薬を使っても症状が良くならない
  • 皮膚が乾燥しやすく、ひび割れや赤みがある、ジュクジュクした液が出ている
  • 季節の変わり目環境の変化で症状がひどくなる
  • 湿疹が長期間続き、改善が見られない

アレルギー性鼻炎・花粉症

アレルギー性鼻炎・花粉症

アレルギー性鼻炎・花粉症は、アレルゲン(花粉やダニ、ハウスダスト)により引き起こされる、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目の痒みなどの症状が特徴です。季節性のものから通年性のものまであります。

子どもの花粉症について

大人の病気と思われがちですが、最近では低年齢で花粉症の症状がでることも少なくありません。
花粉から、アトピー性皮膚炎・気管支喘息などのアレルギー性疾患を併発し、中耳炎や副鼻腔炎の引き金になることもあります。

院長

子どもが勉強やスポーツなど好きなことに打ち込むためにも、早めに受診いただくことをお勧めします。

専門的検査

血液検査(アレルゲン特定)

専門的ケア

  • 抗原回避・除去対策
  • 生活環境のアドバイス(花粉の時期の対策)
  • 服薬(内服薬、点鼻薬、点眼薬):鼻水、くしゃみ等のアレルギー症状を抑えるために、飲み薬が一般的に使われます。
  •  副作用の少ない抗ヒスタミン薬、ロイコトリエン拮抗薬、ステロイド点鼻薬で治療します。子どもでも飲みやすいシロップやドライシロップもあります。
  • アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法):アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することで、体を慣らし、根本的な体質改善が期待できる治療法です。小学生以上で治療ができます。詳細は、舌下免疫療法をご覧ください。

こんな症状の方は受診をおすすめします

  • くしゃみや鼻水が止まらず、日常生活に支障が出ている
  • 鼻づまりが続き、夜ぐっすり眠れない
  • 市販薬を使っても症状が改善しない
  • 花粉シーズン以外にも鼻づまりが続く
  • 仕事や学校に集中できないほど症状が重い

参考 東京都の花粉情報
東京都保健福祉局 東京都アレルギー情報Navi

じんましん

じんましん

じんましんは、皮膚に突然、かゆくて赤いプクッとした腫れ(発疹)が出る病気です。
この発疹は数時間で消えることが多いですが、繰り返し出てくることもあります。疲れ、ストレス、食べ物や薬、虫刺され、寒さや汗など、さまざまな原因で起こることがあります。体が過剰に反応してしまうアレルギー反応の一種です。

専門的検査

血液検査(アレルギー原因の特定)

専門的ケア

  • 抗ヒスタミン薬の処方
  • 原因物質の特定除去指導
  • 症状に応じた外用薬や内服薬の調整
  • 生物学的製剤による治療

こんな症状の方は受診をおすすめします

  • 突然皮膚に発疹とかゆみが現れる
  • 同じ症状が繰り返し現れる

アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)

副院長

舌下免疫療法は、小児科・内科どちらでも対応いたします。ご相談ください。

アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)とは、スギ花粉による花粉症、ダニによるアレルギー性鼻炎に対して、治ることを目指す根本療法です。当院ではスギ・ダニのアレルゲンを用いた舌下免疫療法を行っています。

院長

受診前に、以下の点を自己チェックいただきたくお願いいたします。

◾️スギ舌下免疫療法
シダキュア舌下錠(満5歳以上):11月までに初回を開始します。

◾️ダニ舌下免疫療法
ミテイキュア舌下錠(満5歳以上)

診断には問診が重要です。毎年スギ花粉飛散期もしくはダニ・ほこりなどが原因でくしゃみ、鼻のかゆみ、鼻漏、鼻閉の典型的鼻症状を有し、時として目のかゆみ等の眼症状を伴うことのある方はご相談ください。